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《巨大企業グループの内実》阪急と阪神“カラーの違う2社”の狭間で揺れるタイガースの価値 「いずれホテル事業、旅行事業と同じ道をたどる」の指摘

岡田監督のタオルが大きく掲げられている

岡田監督のタオルが大きく掲げられている

百貨店のカラーも棲み分け

 大阪・梅田駅前に建つ阪神百貨店と阪急百貨店を比較してもカラーの違いがよくわかる。阪神百貨店の目玉は、地下の惣菜売り場。名物のイカ焼きをはじめ、寿司まで立ち食いだ。上層階では球団直営のショップで阪神タイガーズグッズを販売している。

 一方の阪急百貨店は老舗の食材店がテナントで入り、上層階では高級ブランド品を押し出している。ブランド品や宝飾品に強い阪急と食料品に強い阪神。集客力や客層にも違いがあり、関西人にとっても“阪急は高級”“阪神は日本一のデパ地下”と棲み分けができている。

「ただ、阪急が持っている宝塚歌劇団と阪神が西梅田に作った劇団四季の常設小屋をうまく連動させてお互いのファンを取り込むといったこともやっている。今後は、阪急が一度は手放した野球部門がどのような位置づけになるかがポイントとなっていたところに、阪急サイドが岡田監督を送り込むという人事があり、さらに宝塚歌劇で問題が起こった。阪急阪神HDにとっての阪神タイガースの価値が増したとも言えるのではないか」(前出・関西在住の経済ジャーナリスト)

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