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【日本株週間見通し】週末の日経平均は歴史的な急落 底打ちを見極める展開に

 為替市場での円全面高一服や、米国景気悪化懸念の後退、フィラデルフィア半導体株価指数(SOX指数)の下げ止まりなどを確認する必要があろう。マーケットがいったん壊れたことから8月いっぱいは落ち着きを試す展開となりそうだが、まずは早い段階で200日移動平均線が位置する36860円水準を回復しておきたい。

 為替は1ドル148円50銭台まで円高ドル安が加速した(執筆時点)。米10年国債利回りは2月以来となる4%割れとなったが、ドル・インデックスは104水準を推移していることから、さほどドル売り圧力は強まっていない。足元の円高加速は、投機筋による円売りポジションの巻き戻しが原因と見られ、円全面高の地合いとなっている。

 企業の想定レートは、ドルが140円から145円、ユーロは150円から155円と現在の為替水準よりも円高ではあるが、ドルは161円後半から149円台、ユーロは175円後半から161円台まで円高が進行したことから、企業の想定レートを大幅に上回る為替水準による業績上振れ期待は大きく後退。足元の急激な円高進行を受けて、市場は企業業績への影響を見極め切れていないため、ろうばい売りが膨らんでいる。

 ニトリHD<9843>やニッスイ<1332>など円高メリット銘柄の一角も売られていたことから、市場の混乱度合が垣間見える。為替の落着きが進んだ場合、根こそぎ売られた好業績銘柄や、食品、小売など円高メリット銘柄から値を戻すと想定する。
 
 今週にかけて、国内では、6日に6月毎月勤労統計、7日に6月景気先行指数(速報値)、景気一致指数(速報値)、8日に6月経常収支、貿易収支、7月景気ウォッチャー調査などが予定されている。

 海外では、5日に中・7月財新コンポジットPMI、財新サービス業PMI、米・7月サービス業PMI(確報値)、コンポジットPMI(確報値)、ISM非製造業景気指数、6日に豪・中銀政策金利、英・7月建設業PMI、米・6月貿易収支、7日に中・7月貿易収支、NZ・第2四半期失業率、米・週次原油在庫、8日にNZ・第3四半期2年インフレ予想、米・週次新規失業保険申請件数、6月卸売在庫(確報値)、9日に中・7月生産者物価指数、消費者物価指数、独・7月消費者物価指数(確報)などが予定されている。

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