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「ギリギリでも間に合ってしまった…」“誤った成功体験”が先延ばしを助長する ペナルティや報酬で「正しい成功体験」へ上書きすることが重要

「誤った成功体験」を忘れ、「正しい成功体験」に記憶を上書きする

 経理業務や精算作業を先延ばししないために、現実的なお話をすると「外的な強制力に頼る」という方法があります。

 会計士と顧問契約を結んでいるのであれば、「レシートの提出が期日より遅れた場合は、ペナルティ(罰金)を発生させる」という取り決めにしてもらうのはどうでしょう。

 反対に、“報酬”をエサにする場合。

「会社から戻ってきた立替金は、その都度、貯金箱に入れていく」

 そんなマイルールを決めて、お金が殖えていく様子を可視化するのもよいでしょう。これによってドーパミンが出て、「精算するとお金が殖える」ことに快楽を覚えます。こうしてやがては習慣化していくのです。

「早く作業をして、会計士(経理部の人)に喜んでもらおう」

 そんなモチベーションでもよいかもしれません。実際に会計士が喜ぶ姿を見れば、人を喜ばせたことに快感を覚えます。これによって、「次回も早く作業をしよう」と思うものです。

 大事なことは、「誤った成功体験を忘れる」「正しい成功体験の記憶に上書きする」ことなのです。

『すぐやる脳』(サンマーク出版)より一部抜粋して再構成

【プロフィール】
菅原道仁(すがわら・みちひと)/脳神経外科医。1970年生まれ。杏林大学医学部卒業後、クモ膜下出血や脳梗塞などの緊急脳疾患を専門として国立国際医療研究センターに勤務。2000年、救急から在宅まで一貫した医療を提供できる医療システムの構築を目指し、脳神経外科専門の八王子市・北原国際病院に15年間勤務し、日々緊急対応に明け暮れる。その後、2015年6月に菅原脳神経外科クリニック(東京都八王子市)、2019年10月に菅原クリニック 東京脳ドック(港区・赤坂)を開院。著書に『そのお金のムダづかい、やめられます』(文響社)、『成功する人は心配性』(かんき出版)、『成功の食事法』(ポプラ社)などがある。

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