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法政大学ハンマー殴打事件は「他人事ではない」 大学生たちの間で広がるキャンパス内いじめ・対人トラブルの実態、相談窓口にも「中高生と同じ類の悩みは多い」

ハンマー殴打事件があった法政大学多摩キャンパス付近に停車する警察車両

ハンマー殴打事件があった法政大学多摩キャンパス付近に停車する警察車両

 1月10日、東京都町田市の法政大学多摩キャンパス内で、女子学生が学生8人をハンマーで殴り負傷させたとして逮捕された。現場は100名のほどが授業を受けていた教室内だった。女子学生はは「いじめを受け、我慢できなかった」などと供述していると報じられている。

 大学生にもなっていじめがあるのか、と感じる人もいるかもしれない。ところが、この事件に限らず、いじめ問題や対人トラブルで悩みを抱える学生は少なくないのが現実だ。Z世代の学生たちのリアルな人間関係の悩みを探った。

「LINEグループで無視されている」との相談も

 都内の私立大学で学生相談に対応しているカウンセラーの女性・A氏(50代)は、昨今、多く寄せられる相談内容についてこう語る。

「新入生への啓発活動の効果もあってか、ここ数年、相談室に来る学生の数は増加傾向にあります。とくにコロナ禍以降は、学費が払えない、アルバイトができなくなったという経済的な状況に関する相談に加えて、SNS上の人間関係トラブルの相談が目立つようになりました。

 私が勤務している大学では、現在はほぼすべての授業が対面に戻りましたが、2022年くらいまではオンライン授業を継続していました。そのため、大学に入学したものの友人ができない、人間関係がうまく構築できないという相談や、LINEグループでうまく立ち回れず、孤立感を感じているという相談もありました。

 たとえば、『グループLINEで発言をしても、自分だけが無視されている気がする』『LINEグループを抜けたいが、抜けると大学の課題や試験で友人協力が得られなくなる、どうしたらよいか』といった相談は印象に残っています。大学生になると、ある程度は“大人”になるというイメージがありますが、実際には中学生や高校生と同じ類の悩みを抱えている学生が少なくありません」(Aさん)

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