取材に応じたカルロス・ゴーン元会長
日産自動車とホンダは昨年末から協議を進めてきた「経営統合」について2月13日、正式に撤回を決定した。ホンダからの「子会社化」に提案に対し、日産側が反発して破談に至ったとされるが、業績が悪化する日産の危機は続くことになる。そうしたなか、かつて日産の業績をV字回復させ、その後に会社を追われたカルロス・ゴーン元会長が本誌・週刊ポストのインタビューに応じた。
日産は経営統合の破談が正式決定した13日、今期の連結純損益が800億円の赤字に転落する見通しと発表。ホンダとの統合が撤回されたことにより、経営の立て直しに向けて苦しい状況が続くことになる。
そうした日産の危機を、ゴーン氏はどう見ているのか。明日2月17日発売の週刊ポストでは、独占インタビューを掲載している。ゴーン氏は現在の日産について「1999年以前の姿に戻ってしまった」と評した。
日産の経営立て直しのため、ゴーン氏が仏ルノーから送り込まれたのが1999年のことだ。当時、日産の純損益は6844億円の赤字(2000年3月期)に陥っていた。ゴーン氏は再建計画「日産リバイバルプラン」を掲げ、2001年3月期には純損益が3311億円の黒字に。V字回復を達成し、以後も長きにわたり日産の経営を率いた。
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