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森永卓郎「読んではいけない」

【連載最終回】森永卓郎さんが考える真の働き方改革「時間を規制するのではなく『残業代をすべて支払う』ことに尽きる」 AIにはできない“幸せな仕事”の見つけ方

1億総アーティストへ

 今後は定型的な作業はどんどんロボットやAIに置き換わるだろう。数多の職業が淘汰されるなか、最後まで残る仕事とは何か。それは「アート」だ。職場で新規事業を生み出す創意工夫をはじめ、「創造力」を源にした仕事はすべてアートである。それらの仕事は必ず残り、人々に充足感を与えるはずだ。

 私は常々「1億総アーティストへ」と言い続けてきた。お金のためにくだらない仕事に人生を費やす時代は間もなく終わる。一人ひとりが創造的なアーティストとして仕事に向き合えば、必ずやりがいは見つかると信じている。そして、「これだ」という仕事を見つけたら、時間など気にせずガンガン働いてほしい。私自身、30代までにがむしゃらに働いて培った知恵により、その後の40年を食いつなぐことができたという自負がある。

 仕事に救われ、仕事に生かされる──そんな人生を送っている自分は実に幸せ者である。

【プロフィール】
森永卓郎(もりなが・たくろう)/1957年7月12日生まれ。東京都出身。経済アナリスト、獨協大学経済学部教授。日本専売公社、経済企画庁、UFJ総合研究所などを経て現職。近著に『身辺整理』(興陽館)『投資依存症』『書いてはいけない』(ともに三五館シンシャ)など。テレビやラジオのコメンテーターとしても活躍中。

※週刊ポスト2025年2月28日・3月7日号

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