当該教師においては、学校の教育義務の履行補助者として行なってはならない行為をしているので、学校は娘さんに債務不履行をしていることになります。あなたは親権者として娘さんに代わり、学校側の責任を追及すべき立場にあるため、いい加減なことで妥協すると、のちに禍根を残します。
公立学校であれば、所管の学校職員の任免、その他の人事に関する管理を行なう市町村の教育委員会への申し出、私立なら学校設置者への是正措置の要求が考えられます。しかし、卑劣な教師だと証拠を突きつけない限り、娘さんの思い過ごしではないか、とシラを切るでしょう。証拠もなく苦情を申し出た場合、モンスターペアレント扱いされる恐れがあります。
娘さんの級友らの協力があるとよいのですが、難しいようであれば、自分で授業の経過を録音するなどして再現できる証拠が必要です。現時点で準備もなく、正面切って問題にするには、ハードルが高いかもしれません。証拠集めが困難であるなら、担任や学年主任、あるいはその他、信頼できる先生を探し、相談してはいかがですか。
【プロフィール】
竹下正己(たけした・まさみ)/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。
※週刊ポスト2025年2月28日・3月7日号