後輩の手柄を、自分一人で独占
大手システムインテグレーターで、営業マンとして働く30代の男性・Bさんは、手柄を独占するおじさんによって、辛酸をなめさせられた経験を持つ。
「大規模なシステムを受注した際、プリンターやセキュリティソフトに至る細かい物品を、メーカーに手配することも仕事の一部でした。伝票や発注処理は、若手社員が行うのが慣習だったため、入社して数年間は事務処理ばかりしていました」(Bさん)
取引先のメーカーは、自社の商品を扱ってほしいため、売上上位の営業マンに対し、賞金や旅行券で表彰するキャンペーンを行うことがある。そうした際は、チーム全体で分け合うルールになっていたが、Bさんの職場には、成果を独占しようとする先輩がいたという。
「普段事務作業すらしないのに、目先の利益に対しては、全力を尽くすタイプ。自ら発注したことにして、30万円の賞金を受け取っていました。上司にはバレていたものの、おとがめなし。周囲には、陰で『プリンター王子』と呼ばれていました」(Bさん)
架空のアポがスマホゲームでバレバレ
金融機関に勤める30代の男性・Cさんは、50代の先輩との思い出を振り返る。
「ホワイトボード上は予定が詰まっていて、直行直帰も多い。てっきり大忙しで働いていると思いきや、打ち合わせのはずの時間に、やたらとスマホゲームにログインしている。喫茶店に入り浸っているとの目撃情報も、多数寄せられていました」(Cさん)
周囲にはサボり癖がバレていたが、その先輩はキャラクターで得をしていたようだ。
「すごく優秀というわけではないんですが、独特の愛嬌があって憎めない、職場の人気者。それゆえ職場の人間関係を完全に把握していたので、部門ごとの調整には、潤滑油として力を発揮していました。ただまあ、そういうおじさんばっかりだと困りますよね」(Cさん)