どういったケア態勢が必要かは人によって異なるが、“自分の場合どれだけ看護が必要か”という観点から、医師と話し合いながら入院先を選ぶという考え方もある。また、病院側が原因で“長期入院”になってしまうケースもあるという。大学病院で勤務経験がある前出・高橋氏が言う。
「入院日数は病院や医師が決めています。大学病院など大きい病院ほど入院期間が長い傾向があるようです。これは大病院のほうが患者の予後に慎重で、余計に入院させて術後の経過を見るということもあります。
また、入院させるかどうかを決めかねる患者に対して、空き病床がたまたまあったために入院させるということもあり得ます」
もちろん、経過観察が重要なケースもある。入院日数の「最適化」が必要なのだ。前出・黒田氏が言う。
「医師に“通院治療に切り替えることができないか”と相談してみる方法があります。早めに退院する方法を検討してもらえることもあります」
患者によっては、相談して不安が減ることもある。
※週刊ポスト2020年6月12・19日号