「その『最終通告』の回答を前に高木社長が行方不明になる“事件”も起きました。再生機構の斉藤惇社長に『(回答を)お待ちでしょうが、今日はうかがいません』と高木社長らしき声で電話が入ったとされるが、実は高木社長はこの時、経産官僚に囲い込まれていて、機構入りを拒否するよう迫られていた。
それを知った小泉純一郎首相が“いつまでそんなことをやってるんだ”と叱責し、解放させたということです。
ダイエーは産業再生機構がいったん引き受ける形で決着したが、経産省対金融庁(=再生機構)の争いも、どちらが窓口になったとしてもダイエーを外資に叩き売ろうという主導権争いでしかなかった」
現実はドラマより奇にして烈なり、である。
※週刊ポスト2020年10月2日号