対応の遅れは際立っていた。最初のエラー発生は当日9時50分頃だったが、行員が現場に駆けつけたのは発生から7時間後の17時すぎだった。都内在住の40代男性も憤りを隠さない。
「当日は16時過ぎに自宅近くのATMでカードが呑み込まれた。後日カード返却の際、『障害判明後にATMを閉鎖できたのでは?』と問うと、『警備会社との連携が十分ではなかった』と平謝りするばかりだった」
今回、被害に遭った作家の高橋源一郎氏は、翌日に〈みずほ銀行の行員さんが吸い込んだカードを届けに来られた〉とツイート。しかしAさんは、支店での受け取りか郵送を提案されたという。
「返却時も行員は『大変申し訳ございません』と言うのみ。帰り際に白い封筒を手渡されたので『クオカードかな』と思ったら、東京五輪のマーク入りボールペンと、みずほのゆるキャラ『あおまる』のメモ帳が入っていた。イラッとしてすぐ捨てました。行員がカードを自宅まで届けた事例もあるようですが、私の残高が大して多くないから対応が違ったのでしょうか……」(Aさん)
※週刊ポスト2021年3月19・26日号