スーパーで閉店間近になると、生鮮品やお惣菜に貼られる値引きシール。一部のコンビニでも消費期限が近くなると貼られることがある。通常料金よりも安く購入できるとあってお得感を感じる人がいる一方で、そうした商品を購入する行為を「恥ずかしい」と感じる人もいるようだ。SNSでも度々、話題になるこの問題。値引き品購入を諌められた人たちが感じるモヤモヤとは。
メーカーに勤務する30代の女性会社員・Aさんは、値引き品を見つけると、「“戦利品”を獲得できたと、嬉しくなる」タイプだと自己分析している。しかし、そのことを女友達に話したところ、価値観の違いが露呈し、距離を置くようになったという。
「コロナ禍で自宅で食事を作る機会が増えるなか、スーパーのお惣菜が大助かりで、なおかつ値引き品だと『お得だよね』と何気なく口にしたんです。すると、彼女から『すごい、よく買えるね。恥ずかしくない?』と言われてしまいました」(Aさん)
さらにAさんの女友達は、「SNSに値引きシールが付いた商品を投稿している人も意味不明」で、「値引き品を買っている男性とは付き合いたくない」と言ったという。Aさんはドン引きするも、「そういう考えもあるよね……」と、作り笑顔でその場を凌いだ。
「その価値観にびっくりしました。スーパーで働く親戚に話したら、『買ってほしいからシールを貼っているんだけど……』と困惑していましたけど」(Aさん)
人材派遣会社で働く20代の女性会社員・Bさんも、値引き品の購入をめぐって、最近交際を始めたばかりの30代男性と険悪な雰囲気になったと明かす。20時すぎにスーパーに2人で訪れた時のことだ。「半額」の値引きシールが付いた惣菜を見つけ、Bさんが迷わずカゴに複数の商品を入れながら、「お寿司が半額なんて最高だよね」と彼に言うと、思わぬ言葉が返ってきた。
「『何品もかごに入れて恥ずかしい。一緒にいる俺の身にもなってくれよ』と言われました。一瞬何を言われているのかわからず、キョトンとしてしまいました」(Bさん)