Bさんは、普段から惣菜だけでなく、肉や魚、野菜などといった食材の見切り品は多めに購入し、冷凍するなど倹約に努めていた。それだけに、彼の言葉に多少の違和感を抱きながらも家路についたが、家で購入したお寿司を食べ終わると、“事件”は起こった。
「彼が、容器の値引きシールをわざわざはがして、『もし、値引きだらけの商品を買っていると知られたら、恥ずかしいだろ』と言うんです。そんなに値引き商品って恥ずかしいことなんでしょうか。金銭感覚の違いなので、今後の交際にも影響しそうです……」(Bさん)
大手商社に勤務する40代の男性会社員・Cさんも、セール品や値引き品を好んで買うタイプ。だが、そんなCさんの姿勢に、「稼いでいるクセに……」と嫌味を言う人もいると明かす。
「収入の多寡と値引きされている商品を買うかどうかは、関係ない。収入があるからといって無駄な贅沢をするような人は、結局お金も貯まらないのではないでしょうか。“イジり”だとしても面倒なので、『だから金が貯まるんだよ』と笑顔で返すことにしています」(Cさん)
Cさんは、嫌味を言う人に出くわす度に、思うことがあるという。
「“お買い得”に預かれなかった人が、ゲットできた人に対して、羨ましいのかなと思っています。同じ商品なら安いほうがお得だと思うのは、当たり前でしょ?」(Cさん)
価値観の違いといえばそれまでだが、いいと思ってやっていることがなぜ諌められるのか、理解できずにモヤモヤする人は少なくないようだ。