新型コロナウイルスワクチンの2回接種を完了した人の割合は、全人口の6割を超えた(10月上旬時点)。少なくとも1回は接種した人の割合は7割を超えている。そうした中で、ワクチン接種の副反応に対する支援を取り入れている自治体も登場している。
いち早く動いた山梨県は、「新型コロナウイルスワクチン副反応休業助成金」を創設。副反応と思われる症状で休業し、かつ休業手当や傷病手当などの公的な給付金が得られない人が対象だ。ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんが語る。
「労働者から個人事業主まで申請が可能です。1回の接種で最大2日間、1日に4000円の助成金が支給されます。2回の接種とも2日間休業した場合、最大1万6000円を受け取ることができます。沖縄県与那原町でも、ほぼ同じ制度の申請受付が始まっています」(丸山さん・以下同)
副反応による休業は仕方ないとあきらめてはいけない。ワクチン接種率が75%を超えた沖縄・石垣市では、市内の経済回復のために独自の「ワクチンパスポート」の運用を開始した。
スマートフォンの専用アプリに接種券番号と生年月日を入力すると、いつ、どのワクチンを何回打ったかが表示される。このパスポートを画面に表示すると、飲食店をはじめとした協力店で割引特典サービスなどを受けられる。
「ほかにも、神奈川の横須賀市では、ワクチン2回接種の証明書を提示すれば市内のキャンペーン協力店舗で特典サービスを受けられます。愛知では、10月末までにワクチンを接種した20~30代を対象に、1万円分の食事券を抽選で2万人にプレゼントする企画も実施される。群馬では2回接種を終えた20~40才を対象に、抽選で車などが当たります」
リーガロイヤルホテル東京、ザ・ゲートホテル東京 by HULICなど、2回接種で割引されるホテル・旅館も多いが、そもそもワクチン接種をしていないと予約できないというケースも増えているという。