新型コロナウイルスの感染“第6波”が勢いづいている。今回は10代以下の子供の感染例も各地で出ており、全国の学校や幼稚園、保育施設などで学級閉鎖や休園が相次いでいる。保育園や幼稚園の休園問題に直面した働く母親2人に、フリーライターの吉田みく氏が話を聞いた。
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この1月以降、新型コロナの感染が急拡大したことにより、各地の幼稚園・保育園では学級閉鎖や休園、登園自粛の要請が相次いだ。その影響は子供たちばかりではなく、働く親たちの仕事や生活を直撃している。
夫と2人の子供を持つ都内在住の会社員ユキさん(仮名・36歳)は、子供たちが通う保育園から登園自粛要請が出たことで、在宅ワークに切り替えたという。
「仕事に集中したいのでできれば預けたかったのですが、このご時世じゃ仕方がないですよね……」(ユキさん)
在宅とはいえ、子供を見ながらの仕事は思うようには進まないだろうと覚悟は決めていたものの、想像以上に過酷だったそうだ。
「ワークスペースはダイニングテーブルしかありません。退屈しきった5歳の長男は大音量で動画サイトを視聴するばかりですし、3歳の次男はオンライン会議中に『ママ〜! おそと行きたい』と大声で呼ぶ……。夫は出社しており、ワンオペ育児と仕事を自宅で同時にこなすのは無理がありました。声を荒げた回数は数え切れません。静かにしてもらうにはお菓子を渡すしか方法がないのも、虚しさを感じます」(同前)
案の定、仕事はほとんど進まず。日中に片付かなかった分の仕事は、子供たちが寝ている早朝と深夜に行っているものの、2日目にして限界を感じたという。
「ちょっとしたことにイライラしてしまい、子供たちを叱る頻度が高まりました。このままでは仕事と家庭の両立どころか、破滅です。今後の感染状況などを見ながら、保育園と相談したいと思います」(同前)