吉田みく「誰にだって言い分があります」

保育園や幼稚園の休園問題が家庭を直撃 ママ友に「登園自粛」迫られる看護師も

「辞めたくないけど、転職も検討しています」

 夫と子供1人を持つ都内在住の看護師アケミさん(仮名・39歳)は、幼稚園のママ友から言われた一言が引っかかると言っていた。

「時短勤務で働きながら子供を幼稚園へ通わせています。園でも数名の陽性者が出ており、一部では学級閉鎖が行われてはいますが、登園自粛の要請までには至っていません。中には自主的にお休みをさせているご家庭もあるようです」(アケミさん)

 事の発端は、幼稚園ママ友とのSNSでのやりとりだった。ママ友・Aさんから「登園自粛5日目。毎日公園遊びに付き合うのしんどーい」と、メッセージが届いたそうだ。重ねて、「アケミさんは登園自粛させるの? ○○さんも△△さんも自宅保育頑張ってるみたいだよ!」と、反応をうかがう内容の文言が寄せられたという。

「Aさんは専業主婦。身なりから、余裕のあるご家庭であることが伝わってきます。メッセージの文面から、彼女は医療従事者である私が、子供を登園自粛させていないことに引っかかっていたようです。もしかしたら、『医療機関は感染リスクが高く、そこで働いている親が感染すれば家庭内感染が生じて、子供の通う幼稚園でコロナが広がる』と短絡的に考えているのかもしれません。

 でも私の職場は、そもそもコロナ診療を受け付けていません。その上、感染防止対策は徹底されており、その他の職場に比べて感染リスクが高いかどうかは不明です。事情を知らないせいで、心配されるのは仕方がないとも思います。でも、私が仕事を休むことで生じる、医療現場の人手不足の心配もしてもらいたいですね」(同前)

 既読無視で済ませたかったが、今度はそのことで陰口を言われると思い、角が立たない言い方で検討する旨を伝えたという。すると今度は、「『子供を守れるのは親だけだよ〜』と、来たんです。そんなのは分かっていますよ……」(同前)。

 医療従事者として複雑な思いを抱えながら働いているアケミさんにとって、Aさんからの言葉はダメージが大きかったという。最近では、転職を考えることもあるそうだ。

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