「あれっ、高くなってる!?」。新年度早々、スーパーでいつもの商品の値札を見て、驚いた人も多いはず。4月1日より、食料品や飲料、日用品などが続々と値上げされた。
「いつも買っていたコンビニの総菜やトイレットペーパーまで高くなっていました。夫の給料は変わらないのに、食べ物や日用品が次々と値上げされて家計は苦しくなるばかりです」(50代主婦)
悪夢はこれでは終わらない。この先、さらなる値上げラッシュが待っているのだ。その大きな要因は「ウクライナ戦争」である。消費者経済総研チーフ・コンサルタントの松田優幸さんが指摘する。
「現在の値上げの主な要因は、原油高による運搬費や包装材の高騰、天候不順などによる原材料費の高騰、コロナによる供給不足、そして円安です。今後はこれらに加え、ウクライナ戦争の影響が加わります。戦争が早期に終結するのが理想ですが、経済制裁が続く可能性が高く、物価上昇圧力に歯止めがかかりません」
すでに戦争の影響がみられるのがロシア産の水産物だ。生活経済ジャーナリストの柏木理佳さんが言う。
「日本はロシアから大量の海産物を輸入しており、かには総輸入量の6割に達します。すでに回転寿司店ではひらめやかれいのエンガワが品切れになっているところもあり、この先もロシアから輸入しづらくなった水産物の品薄や値上げが続くでしょう」
経済ジャーナリストの荻原博子さんが続ける。
「ウクライナ戦争の影響が本格的に表れるのはこれからです。ただでさえ、さまざまな要因が重なって値上げラッシュの最中にあるのに、ウクライナ・ショックが加わることであらゆるものの値段が高騰します。第一生命研究所は家計の負担が年間4万円増えると試算していますが、私は4万円を超える負担になると予測します」