大手キャリアだけでなく、多くの格安SIMの事業者から選べるスマホの回線契約。通信料金だけを考慮すれば、格安SIMが圧倒的に安く魅力的だ。インスレーヴが運営する「WiFiの極み」が2024年5月に実施した調査によると、携帯電話の平均月額料金は5607円。キャリアのメインブランドの平均料金が9189円だったのに対して、格安SIMは2588円となっている。
料金面のメリットから格安SIMを選ぶ人は少なくないだろうが、高い料金を払ってでも、キャリアのメインブランドから乗り換えない人たちは依然として多い。大手キャリアに契約し続ける人たちに、なぜ格安SIMにしないのか聞いてみた。
「ストレスを感じたくない」
メーカー勤務の40代女性・Aさんは、大手キャリアの「安心さ」を挙げる。
「家族割や固定回線とのセット割などで囲い込まれているので、身動きが取れないことは大きいですね。変えようと思った時期もあったんですけど、事業者が多すぎてよくわからなくて……。サポートでリアル店舗がないのもネックでした。リアル店舗って、行くことはあまりないんですけど、とはいえ、あると便利だなと思うので」
Aさんは、「通信にストレスを感じたくない」のだという。
「仕事相手で、LINEの返信が遅いなと思う人は決まって格安SIMですね。もちろん毎回ではないんですけど、話を聞くとやっぱり通信が不安定というのはあるようです。私はやり取りもそうだし、動画を見る時なんかも容量や速度のストレスを感じたくないので、大手キャリア一択です」(Aさん)