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ライフ
頼りになる「名もなき友人」

実例から学ぶ、日々の暮らしで“程よい距離感の知り合い”の大切さ 「親しい人ほど明かしづらい体や美容の悩み」などを気軽に相談できるメリット

“名前も知らない知り合い”だからこそ話せることも(写真:イメージマート)

“名前も知らない知り合い”だからこそ話せることも(写真:イメージマート)

 相手の名前を聞いたり、事こまかに連絡先を交換し合ったりするほどではない。でも、顔を合わせたら、互いに微笑んで会釈して自然と近況を話したりする──。日々の暮らしにはそうした知り合いの存在が大切だ。【頼りになる「名もなき友人」第2回】

 心理カウンセラーの古宮昇さんはこう語る。

「長いつきあいの友達ももちろん大切ですが、“程よい距離感の知り合い”もいいものです。利害関係がなく、相手に見返りを求めもしない。そうした関係ゆえ、変に構えることもなく対等でオープンにつきあえる。得てしてそうした相手が貴重で意外な情報をもたらしてくれたり、困ったときには予想以上に頼りになったりするものです」(古宮さん)

 実際のリアルケースを紹介しよう。

 病院や薬局は、体調に対する不安を解消してくれる場所。元気で長生きするために知り合いがいると心強いものだ。女性・Eさん(39才/会社員)は、近所のクリニックで思わぬ経験をした。

「ある日、マンション近くのクリニックの待合室で看護師さんから、『最近、Sさんを見かけましたか?』と聞かれました。名前を聞いてもピンときませんでしたが、特徴を教えてもらうと、毎週同じ時間帯に受診に来ている元気そうなおばあさんだとわかりました。

 よくマンションの周りを散歩されていたのですが、数日姿を見かけていなかったので、『そういえば見ていませんね」と答えると、『今日、予約されていたのに来院されず、お電話しても出なくて……』。クリニックで住所を調べたら、私と同じマンションだそうで管理事務所に連絡をして、警察にも通報しました。

 その後警察が来て、部屋を確認したところSさんが倒れていたのです。救急搬送され、後遺症は残ったものの一命を取り留められたとか。わざわざ尋ねてくるほど気にかけてくれるスタッフがいるので、とても安心です」

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