「普通」の感覚が「レベチ」
一方で、“ボンボン学校”と呼ばれることの多い私立校に小学校から高校まで通ったCさん(男性/30代)は、Bさんとは少々違った見解を述べる。
「“普通”のレベルが違うのは事実だと思います。『俺んちはマンションだから』『ウチは埼玉だから、都心ほど物価が高くない』などと謙遜する同級生の家が、実際には超高級マンションとか、家に遊びに行ったらガレージに外車がとまっているようなことはザラ。『オヤジはサラリーマンだから』と言いながら私立の医大に進んだ人もいましたが、今思えばどんなエリートサラリーマンだったのか……。
たとえ学費は無料になったとしても、授業料以外にいちいちお金がかかります。制服はもちろん、体操着、カバン、学習教材などは指定の物を購入させられますし、修学旅行や研修旅行、夏期講習や冬期講習、PTA会費、施設使用料……あげていけばキリがありません。バイトは禁止なので子供が家計を助けることも出来ません。
参考書や塾は“勉強のためならいくらでも”というのがスタンダードですし、受験料を気にして志望校を絞ったり、学費を気にして国立しか受けないような人はごく少数。奨学金をもらっているという話も、知り得る限りでは聞いたことはありません。もし経済的に厳しいという話を聞くことがあっても『へ~、そうなんだ』程度のリアクションだと思いますが、引け目を感じる瞬間はあるかもしれません」
学校説明会「ファッションが普通じゃない」「車種で値踏み」
Bさんとは別のお坊ちゃん校に息子が通うCさん(50代/男性)は、親側の意識について指摘する。
「中学受験をする際、色々な学校の説明会に行きましたが、後に息子が通うことになった学校は雰囲気からして違いました。とにかく“セレブ感”がすごいんです。
参観日、運動会、保護者会など、親が学校に行く時のファッションはかなり気を付けないとマズいです。ショボい格好をしていったら、ハッキリ言ってメチャクチャ浮きます。恐らく大半の保護者は“普段の格好で来ただけ”と言うでしょうが、父親も母親もものすごく洗練されていて、しかもそれが板についている。一般的には、ぜんぜん普通じゃないと思いますよ。お迎えの車のラインナップもスゴくて、車種で値踏みされる感覚は間違いなくあると思います」