お坊ちゃん・お嬢様校の実態は(イメージ)
受験シーズンが終わり、新年度が始まった。親の意向が反映されやすい中学受験でも明暗は分かれただろうが、親が気にするのは「その学校の校風が子供に合っているかどうか」ということだ。
たとえば東京都は、今年度から私立高校の就学支援金の所得制限を撤廃し、すでに高校の授業料を都立・私立ともに実質無償化している。そうしたなかで「お坊ちゃん学校」「お嬢様学校」と呼ばれる学校に、“普通の家の子供”が入学した場合、校風や価値観の違いに戸惑うことはないのだろうか。
東京都下在住のAさん(40代/男性)の息子は中学受験を終え、第2志望だった私立中学に通うことになったが、その学校はいわゆる「お坊ちゃん学校」として有名とあって、Aさんは今から戦々恐々としている。
「息子は都立の中高一貫校に落ちて、都内の私立校に通うことになりました。子供はラッシュ時の電車通学に慣れるまでが大変でしょうが、親が心配しているのは校風です。私も妻も正真正銘の庶民なので、息子がクラスで浮かないか心配なのです」
下から通っている子ほど家が裕福な傾向
全国各地に「お坊ちゃん・お嬢様校」と呼ばれる私立校は存在するが、授業料無償化の流れに沿って、忖度せずに入学してしまうケースもあるかもしれない。“普通の家の子供”がそういった学校に通っても“大丈夫”なのだろうか。都内でお嬢様校と言えば必ず名前のあがる女子校に幼稚園から大学まで通ったBさん(40代/女性)が、持論を述べる。
「基本的に下から通っている子ほど家が裕福な傾向があります。つまり、幼稚園>小学校>中学校>高校の順です。学年に1人か2人はとんでもない金持ちがいて、私が通っていた頃は日本で上から数えて一ケタ目というレベルのお金持ちがいて、学校ではちょっとした有名人でした。
中学生ぐらいまでは、家が裕福であることが“偉い”と考える人もいましたが、最終的には家のことは関係なくなるのがオチです。家の経済状況が理由でイジメがあったという話も聞いたことがありません。家柄や親の財力なんて全く気にする必要はないと思います」