猛威を奮ったオミクロン株の新規感染者が減少に転じ、停滞していた経済活動の復活に期待の声が寄せられている。コロナ収束後に経済が活発化すれば日本経済も上向くことが期待される。そうなると家計にも大きな変化が生まれるだろう。
たとえばコロナ収束を見据えて株式投資をするなら、どのようなポイントに注目すべきか。ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんはいう。
「これまではデリバリーや家具、家電など内向き需要の企業が業績を伸ばしていました。新型コロナが終わるとすれば、その先は観光業に加えて航空や交通など運輸交通業の株が上がることが期待されます」(風呂内さん)
ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんは「分散投資」をすすめる。
「現時点での価格の値下がりに反応して個別株を買うのはリスクがあります。購入したいならリスク分散を念頭に置いて、国内外の『ETF(上場投資信託)』などをバランスよく購入するのがいいかもしれません。一度にすべての投資金額を入れるのではなく、毎月定額購入することでリスクが分散され、長い目で見ると、結果としてインフレリスクが軽減され、利益が出ることが見込まれます」(丸山さん)
現在、パソコンやモバイル機器、ゲームなどに使用する半導体が世界的に不足している。その大きな影響を被っているのが、自動車産業だ。半導体など部品の供給不足により新車の生産が滞った影響を受け、中古車市場に流通する車も減少した。交通系ライターの小嶋あきらさんが言う。
「発売以来大人気で、一時は納車待ちが1年以上といわれたスズキ・ジムニーは、順調にバックオーダーを消化している矢先に半導体不足の影響を受け、いままた長い納車待ちになっています。
コロナ禍が落ち着いたとしても、品不足や予約の消化に追われる状態が長期にわたって続くと予想されるので、自家用車の購入を検討しているならコロナ明けを待っていても意味がない。早めの対応が求められます」